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2010年2月7日 - 2010年2月13日の記事

【Big Wed】VANCOUVER TODAY,開会式,オーロラの使い方がうまかった

 バンクーバーで冬季五輪が開幕した。
 オリンピックというのは,開催される直前まで,気にしていないが,始まると食いついてしまう。
 ここ数年,テレビを見るというと,NHKが多い。そのNHKが昼と無し夜と無し,絶えず五輪中継を行うので,そのアナウンス効果の影響を受けているせいもあるかもしれない。

 本日は五輪の開会式。

 冬季五輪,いや夏季五輪を含めて(だったかな?),屋内での開会式は初という。では,どんな開会式を見せてくれるのか,期待した。

 まず,興味を抱いたのが,舞台中央上部にある,白い波波の物体。演出方法により,オーロラになったり,山の一部になったりと非常に効果的だった。なるほど,あんな風に使うのか。自分は演出という仕事とは無縁だが,何かの折に使えるかもしれない,と思った。

 それと,ここ最近,オリンピックに大きく取り上げられるのが先住民の存在。今回もカナダの先住民たちが,踊りで選手や観客を迎えてくれた。

 これから,しばらくの間,スポーツは五輪ネタで盛り上がることだろう。

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【Jブンガク】『薄雪物語』作者未詳

09/04/28 Jブンガク より
『薄雪物語』作者未詳

 「添はぬ昔は思ひあり 逢ふての今はいよいよ深き思ひぐさの御はもじながら」

 依布サラサ曰く,「ミュージカル映画な本」


サラサ「表現が斬新ですね。」


 1600年代に流行した娯楽的読み物「仮名草子」。その代表作の1つが,この『薄雪物語』。
 男女の恋文のやりとりを通して描かれた書簡体小説である。主人公,園部の衛門(そのべのえもん)は,偶然見かけた薄雪に一目惚れをし,ラブレターで猛アタックを開始する。
 人妻であった薄雪は,貞節を説いてきっぱりと断る。しかし,園部の衛門はあきらめない。
 やがて,薄雪は情に負けて2人は恋に落ちる。その幸せもつかの間,薄雪は急死してしまう。
 和歌などの故事を引用しながら,恋のゆくえを,情熱的かつ優美に描き出している。


     *     *     *


 「薄雪物語」は作品の中に伊勢物語などの和歌を取り入れている。
 薄雪は,園部の衛門との恋で「御はもじ」=「はずかしい」と何度も言っている。
サラサ「奥ゆかしさが伝わる。」
ロバート「『谷かげのうす雪ならば今宵のうちにはとけがたし。明日は人しれずと給わむ。』と最初の逢瀬の手紙で書いている。彼女の受け身な気分と立場が二人のパッションに火をつける。日本的なエロチシズムに繋がるかもしれない。」

一刀両断 「忘るなよ」


 日本には往復書簡形式の小説が多い。

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【ぐるっとパス2010】報道発表されていた……

 2009年度のぐるっとパス発売は1月31日をもって終了。
 4月の2010年版の発売まで待つか,と思っていたら,いつの間にか,ぐるっとパス2010の概要が発表されていた。

 主のな変更点は以下のとおり。

【参加館】
 山種美術館と江東区深川江戸資料館が復帰。ともに,移転・リニューアルが終了したため。

 新参加は下記の7館。

・紙の博物館
・北区飛鳥山博物館
 この2館は,北区飛鳥山3つの博物館の2館。なぜ,「3つの博物館」なのに,参加は2館なのか。突っ込みをしたところで,私は回答できない。

・石洞美術館
 これは,京成線千住大橋駅近くにある美術館だ。この美術館参加がぐるっとパスで成功すれば,荒川区の荒川ふるさと文化館が加わるかも?

・夢の島熱帯植物館
・神代植物公園
 この2つの館(園)は東京都建設局,公園協会の管轄だったはず。それが,参加したことは,実は非常に意義がある。というのも,うまくいけば,都立庭園も参加する可能性を秘めている。都立庭園も東京都建設局,公園協会の管轄だったよなぁ。

・小平市平櫛田中彫刻美術館
・町田市立国際版画美術館
 すみません,この2館は初めて聞く名前。もう少し勉強します。

【不参加館】
2009年度参加施設のうち下記の施設が不参加。(★の館は,改修工事に伴う休館のため)
★東京都美術館
★五島美術館
 工事なのは仕方ない。

・上野の森美術館
・サントリー美術館
・畠山記念館
 この3館が撤退は仕方ないのかなぁ。畠山記念館は良かったのに。

 いずれにしても,4月になれば,私は,また,ぐるっとパスを買って徘徊することになるだろう。

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20100111 「医学と芸術展」@森美術館

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10/01/11
「医学と芸術展」
森美術館

 この展覧会は面白かった。
 "医学"と"芸術",一見相容れないような二つの言葉も,実は非常に密接に関わり合っていると言うことを実感できる展覧会。

 レオナルド・ダ・ヴィンチの『頭蓋骨の習作』のような貴重な作品から,ジル・バルビエ『老人ホーム』のようなウィットに富む作品まで予想通りの楽しさだった。

 いつも,森美術館へは,招待券をもらわないと行かない癖がついていた。
 今回は,招待券が入手できず,お金を払っての入場。それでも,お金を払う価値があり,有意義。
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【Jブンガク】『オーパ!』開高健<英語版>

09/04/24 Jブンガク より
『オーパ!』開高健

 「この河は,ダムや橋を拒んだように,言葉を拒みつづけることだろうと思う」


 こちらの本の題名『オーパ!』はポルトガル語で「すごい!」という意味。
 業者の開高健はノンフィクション作家で釣りの愛好家でもあります。アマゾンの珍しい魚やそこに住み人々の暮らしぶりを描くとともに私たちの内なる偏見や欲望をあぶりだします。


     *     *     *


 1978年に連載が開始された『オーパ』。作者は開高健。
 小説家にして,釣りの名手でもあった。物語は,アマゾン川に棲む巨大な魚,ピラリクーを釣り上げることに情熱を傾ける男の旅。
 タイトルの『オーパ!』は,ポルトガル語で「すごい!」の意味。獰猛なピラーニャや隊長2mを越えるピラリクーとの出会い。
 アマゾン川の水を飲み,川を中心に力強く生活する人々の営み。そして,ジャングルに突如として現れる大都市。まさに「オーパ!」の連続。海を渡り,新しい世界にふれる歓びと,生命の逞しさへの感動を躍動感にあふれる文体で綴ったルポルタージュである。


     *     *     *


 1970年代後半の日本は,経済の高度成長期。当時はほとんどの日本人は長期の旅行をする金も暇もありませんでした。そんな中で開高はアマゾンを辿る大旅行を実現します。読者は作品を通じて,ドラド,ピラニア,ピラルクーなど珍しい魚と出会います。たとえば,ピラルクーは1億年前から進化していません。魚だけでなく河の両岸に住む人々も紹介されています。漁師や農民,自転車修理工,電話業者など,その土地の人間や新たに移住してきた労働者など様々な人たちが暮らしています。


 「この河は,ダムや橋を拒んだように,言葉を拒みつづけることだろうと思う」


 周辺で農業を営む日系移民は「アマゾン」ではなく「大江」と呼びます。アマゾン流域の人々はそれぞれ違う言語を話し,河の呼び名も異なります。しかし,河は「大河」とだけ呼ばれ,名付けられることを拒みます。
 開高は驚きのあまり「オーパ!(すごい!)」と叫ぶのです。このエッセーは人間に支配されることを拒み続ける大河の驚きと感動を伝えています。

一刀両断 「甘い海。迷える海。大陸の地中海。」

 地元の日系人ガイドにすすめられて飲んだ河の水は甘く,開高はアマゾンを「甘い海」と表現します。私にはとてもできませんが,開高は毎日喜んで河の水を飲みました。それは大自然との触れ合いでした。
 1970年代の日本は大気や水質の汚染を意識し始めた時代。開高は公害への意識を抱えてブラジルへ向かいます。河に名前をつけ橋や工場を建てる事によって河を支配する人間に開高は怒りを感じました。
 そして自然の行く末を憂慮しながら日本に帰国したのです。

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上野動物園にジャイアントパンダが復活!?

 本日,2月12日付時事通信に寄れば,東京都の恩賜上野動物園でジャイアントパンダが飼育されることが分かった。
 同日行われた,東京都知事の定例記者会見の場で発表されたようだ。

 中国側からオス・メス各1頭ずつを借り受ける合意ができ,2011年に来日することになった。
 貸与に際し,東京都から中国へ年間95万ドルを支払う,ということだが,果たして,この金額,高いと見るか安いと見るか。

 ぐるっとパスを購入するようになり,私が恩賜上野動物園へ訪れる回数は飛躍的に増えた。訪問する度に思うのが,「この敷地で動物を育てるには狭すぎないか。」ということ。ジャイアントパンダがいなくなった分,他の動物の飼育面積を増やしていけば,今流行りの「行動展示」も十分出来るのではないだろうか。

 確かに,パンダがいない上野動物園は,客寄せの目玉がなく,来園者数を伸ばす意味ではパンダが必要かもしれない。
 でも,パンダがいないならパンダがいないで,何らかの対応策があるのではないだろうか。

 年間入場者数で恩賜上野動物園を猛追している,旭山動物園にはジャイアントパンダがいない,と思ったが,なぜ,これほどまでに入場者数が多いのだろうか。

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20100111 MOTコレクション「クロニクル 1945,1951,1957-戦後日本芸術を見直す」@東京都現代美術館

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10/01/11
MOTコレクション「クロニクル 1945,1951,1957-戦後日本芸術を見直す」
東京都現代美術館

 この日は,「医学と芸術」展を見に森美術館へ。
 その前に,ここに立ち寄ってみた。

 一度,10月に特別展を見た際に,MOTコレクションも見たのだが,今回は復習をかねて再訪。
 しかし,戦後日本芸術に1945年,1951年,1957年と3回,ターニングポイントがあったというのは知らなかった。
 少し,おどろおどろしい作品もあったが,世の中の流行りなのだろう。

 入口の「バカボンド」に関する展示は面白かった。が,写真を撮れなかったのは残念。

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【Jブンガク】『舞姫』森鴎外<英語版>

09/04/23 Jブンガク より
『舞姫』森鴎外

 「まことの我は,やうやう表にあらはれて,きのふまでの我ならぬ我を攻むるに似たり」


 こんにちは。ロバート・キャンベルです。森鴎外の『舞姫』は日本で最も人気がある作品の一つです。
 ほとんどの国語教科書に載っていて,あらゆる世代の日本人が読んでいます。数ヶ国語にも翻訳されているので,海外でも読んだことがある人はたくさんいるでしょう。
 海外で暮らした日本人があるジレンマを通して,自分の本質に目覚めるという物語です。


     *     *     *


 1890年に出版された「舞姫」。作者は森鴎外。
 これは,鴎外自身がドイツへ留学したときの体験をモデルに書かれた作品。
 公人としてドイツへ派遣されエリートコースを歩んでいた豊太郎。ある日,貧しい踊り子・エリスと出会い,恋に落ちてしまう。
 しかしこの恋ゆえに,豊太郎は職を失ってしまう。
 ある日,友人・相澤の勧めから,彼は帰国のチャンスを得る。出世か,それともエリスとの愛か……。彼は思い悩んだ末,ついに帰国を決断する。
 しかし,エリスはショックで錯乱状態になってしまう。実は彼の子を身ごもっていたのだ。エリートコースと自由な生活との狭間で引き裂かれたい悲恋の物語である。


     *     *     *


 出世の道を選ぶか,愛を選ぶか,主人公豊太郎のジレンマは永遠のテーマであります。現代も多くの読者が共感できる悩みでしょう。両方を選ぶことはできず,結果的に彼女を傷つけてしまいます。意図的ではないにしろ,彼の決断によって,彼女は心にも人生にも大きな痛手を受けてしまいました。
 この作品は,帰国途中の豊太郎が船室で物語をつづり始めるところから始まります。一人きりの夜,豊太郎は,自分が犯した過ちやその痛みをふり返りつつ書き始めます。すると書くプロセスを通して,新しい自分が現れてくるのを感じます。ヨーロッパからの帰路,この書くという過程を経て初めて自分を知ります。自分の過ちを認識できたことが豊太郎の救いです。
 子供時代や省庁での仕事を振り返ったとき,彼はこのように表現します。
「母は私を生きた辞書にしようとし,長官は私を生きた法律にしようとした。」
 このように自分の境遇を周りの人のせいにしますが,恋に落ち,悲惨な別れを経験した結果,真の自我に目覚めるのです。帰国してから何をするか,はっきりとはわからない。だが何をするにしろ全てが自分の意思によって決まることに気付きます。自分で物事を決断し,道を開いていく,当時は非常に新鮮な感覚でありましたが,森鴎外のような明治のエリート青年世代には,共通して見られる問題でした。


一刀両断
「~は忍ぶべからず」


 豊太郎は不利な立場にいるのです。プロシアの首都をさまよい歩く独身の東洋人。差別にあうことも多かったと思います。
 ですが,彼は若く貧しい踊り子エリスと恋に落ち,アジア人の男性として自己を確立していくのです。
 彼女は社会的に弱い立場にありますが,豊太郎は彼女を守り導いていきます。豊太郎はエリスの上に立つことで,徐々に自分のアイデンティティーを築きます。当時の読者を非常に触発し,また衝撃的でもあったと言えるでしょう。

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20091228 かんちゃんで忘年会&同窓会

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 毎年,御用納めの日は,この,新大久保のかんちゃんで,大学時代の友人たちと忘年会を行っている。
 この日も,仕事を切り上げると,新大久保へ直行。行くと,すでに数人集まって始まっていた。

 なぜ,このお店を使うかというと,大学のゼミの仲間の母がこのお店の経営者。ゼミの仲間もここで働いているので,言わば,ゼミ御用達のお店。大学を卒業してから10年以上経つので,このお店での忘年会も10回以上になる。

 新大久保,皆中稲荷神社の脇にあるこのお店は,界隈では珍しい,九州料理のお店。新大久保駅を降りると,リトルコリアの雰囲気があるが,この店の中は「日本」。それも九州。知らない人もいるかもしれないが,店の奥には「西鉄ライオンズの球団旗」が掲げてある。

 忘年会の料理と言えば,鍋。この日も,みんなで鍋をつつきながら,それぞれ,この一年の出来事を語り合う。
 アットホーム,家庭料理,まるで,我が家にいるかのような雰囲気の中,今年一年をふり返る。

 料理は,鍋以外のも,牛すじの煮込み,からしレンコンなど,博多ならではの料理もあるし,九州の焼酎も充実している。

 あ,そうそう,これは大きな声では言えないが,近くに東京グローブ座があるため,関係者が終演後来ることもあるとか。女将さんの話を聞きながら,写真を見せてもらうとあんな人やこんな人と女将さんのツーショット写真が。

 そう言えば,このお店で加納幸和さんを見かけたなぁ。

かんちゃん (懐石・会席料理 / 新大久保、大久保、西武新宿)
★★★☆☆ 3.5

九州料理かんちゃん ( 新大久保 / その他郷土料理 )
★★★★4.0
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20091223 今日飲んだお酒

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この日飲んだお酒は,純米吟醸 雄町 無ろ過生原酒,「姿」。
雄町を50%まで精米している。

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【Big Wed】バンクーバー五輪に向けて


ブログネタ: バンクーバー五輪でメダルが最も期待できる種目は?参加数

 気づけば,バンクーバーでのオリンピックが今週末に開催される,という日になっていた。
 そうか,もうそんな時期なんだ。

 今年は,夏季五輪の中間年で,サッカーのワールドカップなど単一競技の世界大会があったりする。
 そんなことを思っていたら,すっかり,バンクーバーのことを忘れていた。

 五輪直前になると,注目選手が紹介される番組が多く放送される。
 昔なら,その手の番組を見ながら,注目競技をチェックすることもあるが,最近はやめている。
 理由の一つは,見る時間がない,と言うことだが,もう一つ,大きな理由がある。

 「日本人の注目選手に過度なメダルを期待しすぎている」番組が多いのだ。

 何かにつけて,メダルメダルと騒ぐが,日本人が五輪でメダルを取るのは,非常に厳しい時代に来ている。
 今までは,高校や大学で競技を続け,その後実業団に所属し,選手として活躍するパターンが多かった。
 しかし,現在では,不況の名の下にリストラが実行され,多くの実業団チームが休部・廃部に追い込まれた。これは夏季五輪の種目,冬季五輪の種目にかかわらず,だ。

 普段,選手たちが練習をしたり,国内外を問わず競技大会を行う環境が,縮小しているのに,五輪直前になると,
「お前ら,日本を代表して出場するのだから,メダル取れよ。」
 と騒ぐのは,非常識ではないか。選手やコーチの環境を苦しめておいて,より高い目標設定をさせるというのはどういう意図があるのだろうか。私は,見識を疑ってしまう。

 誰が活躍してもいい。このご時世,出場するだけでも厳しい世の中だ。
 選手たちは,思いっきり楽しんできて欲しい。競技終了後,どんな結果になってもいい。
 私は,選手が思いきり自分の力を出し切ったと,晴れやかな顔を見てみたい。
 ただ,それだけである。

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【Jブンガク】『米欧回覧実記』久米邦武<英語版>

09/04/22 Jブンガク より
『米欧回覧実記』久米邦武

 「平沙無垠(はてしなく),夐(はるかに)不見人,河水榮帯(えいたい),群山糾紛」


 「米欧回覧実記」は約3年間をかけて欧米を歴訪した際の報告書です。
 新政府の官僚や政治家が集まり,旅を通じて世界を知ろうとしました。日本がどのように西欧と遭遇したかを知る重要な歴史的記録でもあります。
 現代の読者は,ここに当時の日本人の思想を垣間見ることができます。


 1878年に出版された『米欧回覧実記』。作者は久米邦武。
 明治新政府が派遣した岩倉使節団がアメリカからヨーロッパを歴訪した記録である。
 使節団は,岩倉具視を筆頭に政府の中心人ら総勢46名。久米もその中の一人。
 視察の成果は国民の利益と啓発に役立たせるという明確な目的を持った旅である。
 日本しか知らなかった彼らにとって初めて見る世界の光景に驚きの連続。筆舌に尽くしがたい様子を描写しようとする苦悩は文中からも伺える。アメリカでは,自主と独立を重んじる政治体制にカルチャーショックを受け,イギリスでは,工業の進歩にその国力の源を見出す。
 まさに世界の動向を見つめた使節団の旅のすべてをきめ細かく記録した報告書である。


     *     *     *


 明治維新前の日本は270年近く鎖国状態でありました。一行が海外で何を経験したとしても非常に衝撃的でカルチャーショックを受けていたことでしょう。彼らは西洋現代文化の最高峰を見ることを期待しました。欧米各国に導入されていたあらゆる制度や技術を学ぼうとしたのです。
 しかし,予想していたものと実際に目にしたものは違いました。まずはゴールドラッシュで大盛況のサンフランシスコを訪れます。当時,町は新しくとても裕福でした。その後,一行は北米大陸を横断するため鉄道に乗ります。非常に刺激的ですが,少し恐くもありました。シエラネバダ山脈を越え,ロッキー山脈に入ります。ユタ州に入る前には,フンボルト谷,そして,砂漠地帯が現れます。車窓から見えたのはアメリカ先住民。この頃すでに白人の開拓移民に土地を取り上げられ,弾圧を受けていました。駅ではアメリカ先住民が列車(※テロップでは「電車」となっているが,この頃,まだ電車は,なかったはず。)の外に集まっています。
 日本人の一行は,それまで出会ったことのない人種,聞いたことのない言葉に遭遇したのです。あたりは見渡す限りの荒野。日本では見たことがない辺境です。雪に覆われた高い山脈。山を下ったらそこは砂漠地帯。これらをどうやって日本語におきかえるか……。当時の人たちにとっては難題でした。

一刀両断 「午後ニ,府ノ東鄙ノ温泉ニ至ル,市中ヨリ一英里《マイル》余ナル山角ニアリ,鹹泉《かんせん》ニテ温度ハ肌ニ適ス」


 山を下り,ソルトレイクシティに行き着くと,嬉しいことに温泉がありました。温泉でゆっくり休みます。
 一つ念頭におかなくてはならないのは,彼らにとって,楽しむことを目的にした旅ではなかったということです。
 帰国して,報告書を出版することによって,日本国民を教育するという目的がありました。
 実は,本書は旅の出発前から企画されていた。つまり,帰国して滞在記を書こうと決めたのではなく,書くことを考えながら旅をしたのです。実際,移動中の多くの決断は,その後どのように書き進めるかを考慮しながらなされました。
 いかに欧米について明らかにし,国民を教育するか,そのねらいが本書から見て取れるのです。

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【Big Wed】トピックス,1月31日(日)~2月6日(土)

 一週間の気になるスポーツニュースをピックアップ,【BigWednesday】
 1月31日(日)から一週間のヤフーのトピックスを見てみよう。

b 楽天年間席、昨季上回る人気
b 上原、今季リリーフに転向か
  内藤大助 4月に第2子誕生予定
b ソフトB斉藤が手術、復帰未定
f 飛行機怖くて独に戻れないFW
b キャンプ直前、G宮崎パレード
b 阪神・下柳 7200万円減で更改
f 収穫は小笠原、中盤連係に期待
  フェデラー 3年ぶりに全豪制す
b 雄星目当て、空港あふれ返る
  中嶋常幸 事故遭い全治2か月
b 12球団が一斉にキャンプイン
  真央、五輪まで国内で調整
  世界女王も15歳美帆にびっくり
  猪木がWWE殿堂入り 日本人初
b 雄星志願86球に監督「エライ」
  朝青問題、協会が独自調査へ
b 球児の兄 高知球団の代表辞任
  貴乃花当選、不惜身命の覚悟
f 平山「自信はそんなにない」
  スキー皆川賢太郎 五輪で引退
b 広島今村の能力に他球団驚く
b 城島が虎を変えた「かき回す」
f テリー不倫騒動 代表分裂危機
  朝青マネ ブログに謝罪&辞意
b ヤンキースGM 松井退団惜しむ
  遼、1年ぶり米ツアーに余裕も
f 岡田JAPAN ベネズエラに0-0
b 雄星の自己流調整にダメ出し
f 俊輔 移籍オファー受けず残留
  大毅が減量苦、初の絶食覚悟
b 今岡がロッテ入団 背番号2
  スキー皆川 五輪後引退を否定
  F1可夢偉 今季初走行で2番手
  朝青に決議? 横審が4日臨時会
  伊達が14年ぶり勝利 フェド杯
  安治川親方が退職を撤回
b 日ハム同行カメラマンが結核
b 楽天 2マイル走で賞金12万円
b 尚成に4球団マイナー契約提示
f カメルーン、日本偵察見送り
b 城島の7球に震え上がる他球団
f 18年か22年 W杯招致一本化も
  貴親方は教習所長&監察委員長
b 球児、現状維持の4億円で更改
  白鵬が涙「信じたくない」
  朝青龍「自分にとっての運命」
b 41歳木田4日で160球 ダル脱帽
  高砂親方 2階級降格もお気楽
  NYポスト「ウッズ今月復帰」
  朝青龍 次は政治家? 格闘家?
b ロッテ今岡、年俸は1500万円
b 小瀬選手転落死、チームに衝撃
f 小笠原「攻守どちらも大丈夫」
f イングランド代表 主将を解任
  朝青龍、静養のためハワイに

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【Jブンガク】『好色一代男』井原西鶴<英語版>

09/04/21 Jブンガク より
『好色一代男』井原西鶴

 「女護の島にわたりて抓(つか)みどりの女を見せん。」

 こんにちは ロバート・キャンベルです。目の前にあるのは,1682年,大阪で出版された『好色一代男』。
 主人公 世之介は7歳から60歳生涯を通じ,3,742人の女性と情を交わします。
 バイセクシュアルでもあり,725人の男性とも性的関係を持ちます。
 世之介の恋愛遍歴物語は,何世代にもわたって読者を楽しませ,映画化などもされています。

     *     *     *

 舞台は元禄時代(17~18世紀初頭)。町人主体の享楽的な文化が花開いた。
 世之介はプレーボーイ。生涯を通じて情を交わした相手は,女3742人,男725人!
 家族は居ないが,優しく美しき女を求めて諸国をさすらう。
 そして,世之介60歳,ついに女だけが住む女護の島へと船出する。
 西鶴は江戸時代の文学に現実的で娯楽的な詳説と言う新たな世界を開いた。

     *     *     *

 世之介が生まれた大阪は,彼の親や祖父母の世代とは様変わりをしています。元禄へと続く1680年代,商人が経済力を持ち,町人主体の文化が花開きました。とても自由な文化が急速に発達したのです。
 世之介は愛を求め,日本中を旅します。
 例えば15歳の時,美しい未亡人に口説かれ,2人は逢瀬を繰り返します。子供が生まれますが,15歳の世之介には養う力がなく,子どもを捨てなければなりません。
 本作にはこのような衝撃的なエピソードもあれば,当時の大阪当人の生活を描いた悲しい話もあります。

 最終巻の最後,60歳になった世之介は船に乗り込み,この世を去ることになります。女しかいないパラダイス島「女護の島」に向かうのです。数人の仲間と船に乗り込み,媚薬などの「責め道具」を詰め込み,島で生まれる赤ちゃんのために産衣までも準備します。
 話の終わり方としてはとても面白く笑い祖誘いますが,同時に悲しくもあります。
 旅立ちはしたが,何処に行きつくかわからない。戻ってkるすべもありません。人情味をたたえた,とても深い場面でもあります。

一刀両断 「それこそ願ひの道なれ」

 この作品の結末について6つくらい解釈があります。
 封建主義や資本主義にうんざりした世之介が日本列島を飛び出すという説。
 「源氏物語」や「伊勢物語」をパロディー化し,昔話を再現しようとしたという説。
 私が一番気に入っている解釈は,仏教の「補陀落渡海」を下敷きにしたパロディーという説です。僧侶は荷を積まずに船に乗り大海に出る。自殺とも言える入水往生。観音浄土をめざした敬虔な僧侶の「行」です。
 「補陀落渡海」は江戸初期まで行われていたので,同時代に活躍した西鶴も知っていたのでしょう。
 当時の読者には,2つの意味の含みがあったのではないかと思われます。

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20100109 渋谷シネフロント閉館

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 10/01/09
 渋谷でStageを見に行く際,ふと見かけた貼り紙がこれ。
 JR渋谷駅,ハチ公口を出て,スクランブル交差点を渡ると,渋谷シネフロントという映画館があった。
 しかし,ロードショー館のここには入ったことがない。
 ロードショーなら,地元のシネコンに行けばいいのだし,渋谷まで来たのなら単館物を見なければ意味がない。
 そうか,私みたいな考えを持っている人が多いから,このシネフロントも閉館してしまうのか。

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【Jブンガク】『オーパ!』開高健

09/04/17 Jブンガク より
『オーパ!』開高健

 「この河は,ダムや橋を拒んだように,言葉を拒みつづけることだろうと思う」

 依布サラサ曰く,「驚きの連続!文芸写真集な本」

サラサ「生唾ゴクンとする場面が何度かありました。」


 1978年に連載が開始された『オーパ』。作者は開高健。
 小説家にして,釣りの名手でもあった。物語は,アマゾン川に棲む巨大な魚,ピラリクーを釣り上げることに情熱を傾ける男の旅。
 タイトルの『オーパ!』は,ポルトガル語で「すごい!」の意味。獰猛なピラーニャや隊長2mを越えるピラリクーとの出会い。
 アマゾン川の水を飲み,川を中心に力強く生活する人々の営み。そして,ジャングルに突如として現れる大都市。まさに「オーパ!」の連続。海を渡り,新しい世界にふれる歓びと,生命の逞しさへの感動を躍動感にあふれる文体で綴ったルポルタージュである。


     *     *     *


サラサ「ピラニアがこれほどまで恐いとは思いませんでした。文章がダイナミック。」
ロバート「人々の生活や文化にまで目を配る開高健。日系人は,アマゾン川のことを大江と呼んだ。名前をつけることで,支配するようになった。」

一刀両断 「甘い海。迷える海。大陸の地中海。」

ロバート「一人の女性の表情など,人間の景色をいとおしむ文章に,この本の魅力がある。」

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先週のアクセス解析

2010年2月1日(月) 066 ★★★★★ ★★
2010年2月2日(火) 072 ★★★★★ ★★
2010年2月3日(水) 072 ★★★★★ ★★
2010年2月4日(木) 058 ★★★★★ ★
2010年2月5日(金) 058 ★★★★★ ★
2010年2月6日(土) 053 ★★★★★
2010年2月7日(日) 043 ★★★★


 ま,仕方ないよ。アクセスが少ないのは。
 自分でも自覚している。も少し時間を取るようにしないと。

 今週もご愛読感謝。

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【Jブンガク】『舞姫』森鴎外

09/04/16 Jブンガク より
『舞姫』森鴎外

 「まことの我は,やうやう表にあらはれて,きのふまでの我ならぬ我を攻むるに似たり」

 依布サラサ曰く,「今昔男女物語な本」

サラサ「つらいなぁ……。」


 1890年に出版された「舞姫」。作者は森鴎外。
 これは,鴎外自身がドイツへ留学したときの体験をモデルに書かれた作品。
 公人としてドイツへ派遣されエリートコースを歩んでいた豊太郎。ある日,貧しい踊り子・エリスと出会い,恋に落ちてしまう。
 しかしこの恋ゆえに,豊太郎は職を失ってしまう。
 ある日,友人・相澤の勧めから,彼は帰国のチャンスを得る。出世か,それともエリスとの愛か……。彼は思い悩んだ末,ついに帰国を決断する。
 しかし,エリスはショックで錯乱状態になってしまう。実は彼の子を身ごもっていたのだ。エリートコースと自由な生活との狭間で引き裂かれたい悲恋の物語である。


     *     *     *

 仕事を取るか,ロマンスを取るか?

キャンベル「どうして,『今昔男女物語な本』なのか?」
サラサ「どうしても自分は女性なので,エリス目線で見てしまう。」

 友人相澤から豊太郎が帰国すると知らされたエリスは正常心を失ってしまう。

サラサ「帰国するというのを,友人相澤経由ではなく,本人の口から聞きたかった。」

 我母は余を活きたる辞書となさんとし,我長官は余を活きたる法律となさんやしけん。

 エリートの豊太郎は貧しい踊り子エリスとの恋がきっかけで仕事を失う。→ 破滅に写る。

一刀両断 「~は忍ぶべからず」

 当時,海外に出ると言うことは,日本の代表として,日の丸を背負うことと同じ。
 海外での経験や恋愛を通じてもう一人の自分を発見する。

 相澤謙吉が如き良友は世にまた得がたるべし。
 されど,我が脳裡に一点の彼を憎むこころ 今までも残れりけり。

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20100109 志の輔らくごinPARCO@PARCO劇場

Ca331870
Stage 10-01

10/01/09
志の輔らくごinPARCO
PARCO劇場

評価は(★10個で満点)
★★★★★ ★

番組
「身代わりポン太」
「踊るファックス」
(中入り)
「中村仲蔵」

 2年ぶりかな?
 お正月の志の輔らくごinPARCO。
 いつ見に行っても,安定したパフォーマンスを見せる立川志の輔は,安心して人に薦められる落語家である。ただ,問題なのは,自分のチケットさえも取るのが困難だと言うこと。
 こういう,長期公演でないと私もチケットは入手困難。

「身代わりポン太」
 う~ん,話の筋はいいんだけどね。今,褒めたばっかりなのに,ちょっっとこれについては,もう少し練るのが必要だ。
 素材は面白い。筋自体は今を風刺していていいだけに,もう少し。何かが足りない。

「踊るファックス」
 定番中の定番とも言うべき,志の輔落語の新作部門。聞く度にサゲが違うというのも楽しみなところ。
 今回は,サゲの後に仕掛けがあった。

(中入り)

「中村仲蔵」
 中入りの間,最後は何をやるのか,少し考えた。新作2本の後だから,おそらく古典だろう。そう思いながら,何気なく上を見上げた。
 と,見慣れぬ場所にスポットライトの列が。
 「あ,これは『仲村仲蔵』だ。」と気づいてしまった。
 それでも,志の輔落語,ネタがばれてしまっても,つまらない,ということはない。今回もたっぷり満喫させてもらった。
 21時45分終演。
Ca331871_2

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