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【Jブンガク】『受験生の手記』久米正雄

09/04/02 Jブンガク より
『受験生の手記』久米正雄

 「俺か俺のはデスペレートな勇氣さ」

 依布サラサ曰く,「デスペレートスパイラルな本」


 作者は,久米正雄。この物語は大正時代の学生の手記という形で綴られている。
 主人公健吉は東北から上京し,難関・一高を目指して親戚の元で浪人生活を送る。
 しかし,焦るばかりでまったく勉強に身が入らない。さらに下宿先に遊びにくる澄子に恋をしてしまう。
 その上一つ年下の弟も一高受験のため東京へやってくる。
 ただひたすら勉強する弟。焦りと後悔を繰り返す兄,健吉。
 試験の結果は弟が合格。健吉はまたも落ちてしまった。さらに澄子が弟に好意を寄せていたことを知る。
 健吉は絶望の中,湖へ。その短い生涯を終えるのである。


     *     *     *


 『受験生の手記』は,デスペレートなスパイラル。絶望の渦。
 勉強も恋も悪い方へ転がっていく。健吉は恋心を抱く澄子に誘われると出かけてしまう。


一刀両断
「よかれ悪しかれ」

一番自信のない物理と歴史との日だが,よかれ悪しかれ今日が終りだと思ふと,何となく氣が浮き立つた。

 健吉が同じ浪人生活を送る仲間を見て発した言葉。
 「相手の不勉強を知って,私(ひそ)かに安心したりした。」

 この作品が90年前に書かれた作品とは思えないほど,鮮烈な作品。

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