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「joyの家族社会学」 第11回 前期試験

 2週間空いた,「joyの家族社会学」。約束どおり,前期試験,私の答案を載せる。くれぐれも気をつけて欲しいのは,私の答案であって模範解答ではないことだ。模範解答については……知らない。

【問題】
1.破綻主義と有責主義の違いを女性の自立の視点から自由に述べよ。(30点)
ともに、「離婚」を認める際の考え方を示す用語。
「有責主義」とは、夫婦のどちらかが、夫婦の安定した生活を揺るがすような事実を行わなければ、離婚することができない、という主義。例を挙げると理解しやすい。ある夫婦において、夫が不倫をした場合、妻の方から離婚の調停を申し出ることができるが、夫側からは、離婚調停を申し出ることができない。また、妻はどうしても離婚したくても、夫側に不倫などの有責事実がない限り、離婚を申し出ることができない。日本の裁判所の従来の考え方は、この「有責主義」に基づいていた。
一方、「破綻主義」は、夫婦の間に夫婦を続けていく愛情がなくなってしまったと証明できれば、離婚できるという考え方である。夫婦の間に不倫や浮気などの有責事実がなくても、長期の別居などのように離婚するに足る愛情の破綻が証明できれば、離婚調停の申し立てを裁判所に起こさなくてもよい。この考え方は欧米に見られる考え方であり、法令もこの考え方に立脚している。
では、なぜ、欧米に「有責主義」が見られず、「破綻主義」にもとづく法令が整備されたのか?これは、女性の働く環境、女性の自立できる環境によることが大きい。欧米では、結婚後も女性が働き続ける環境を整備しようと努力し続ける。必ずしも、環境が整っているとは言いがたい気もするが、少なくとも、雇用する企業側などにも努力の跡が見られている。先日爆破のあったアメリカの官公庁ビル内にも託児所があり、女性が子供を育てながらも働き続けていくような環境作りに心がけている。しかし、日本の場合、女性が結婚・出産後も働き続けていく環境は整っていない。特に、最近30代になってきた女性総合職第1期生たちは、結婚・出産が自分の仕事にさまざまな影響を与えるのではないかと戸惑い、出産はおろか、結婚もできない状況にあると、マスコミは伝えている。このような結婚した女性が安心して働けない状況にあるのに、まして、離婚した女性、特に子供持ちの女性が安心して働ける環境にあるのだろうか?私はないと考える。安心して働けないからこそ、日本はつい最近まで「有責主義」の離婚しか認めていなかったのだ。しかし、裁判所が「別居5年経過した夫婦の離婚を認める」判断をしてから、状況は徐々に変わってきた。少しづつではあるが、女性が子供を預けながらも働ける環境を整備し始めてきた。21世紀になる頃の日本は、女性が自立して働ける時代になるのではないか?しかし、その一方で、男性諸氏は、しっかり奥さんと付き合わなければ、いつ離婚届を突きつけられるか分かったもんではない。私を含めて男性の踏ん張りが大事な時代になってきた。


2.超高齢化社会を「生涯現役」の立場からどう捉えるか。(30点)
(省略)

3.マドンナを素材にして,ユニセックスとバイセックスについて自由に論ぜよ。(30点)
Unisexとは、女性でも男性でもない中性という単一な性を志向すること。Bisexとは男性・女性の両方の性を具備していること。
マドンナは、時には、女性としてのセックスアピールをし、世の男性たちを刺激してきた。また、時には、世の女性から賛同を得るような発言をしたりしながら、男女両方からの支持を受けてきた。彼女の魅力は、自分が女性であることの存在意義を素直に見つめ、その魅力を最大限引き出しているところである。特に彼女のデビュー間もない頃の曲などからそれがうかがえる。「ライク・ア・バージン」「マテリアル・ガール」などは、下着姿で歌ったりと女性としての魅力を利用した。その後、「エロティカ」あたりの頃となると、男装したり、また、レズの経験を打ち明けたりと、自分の両性具備の面(=Bisex)を強調するようになった。彼女の考え方は、そのままアメリカの若者の考え方を代弁している。性にのみ固執した役割分担の考え方に対する反発、ゲイやレズに対する偏見に警鐘を鳴らしたり……。現在の日本物そう言った、性に対する考え方・偏見を見直す風潮が出てきた。しかし、その考え方は、まず、ファッションとして輸入されたものではあるが……。
彼女の意図したBisexの考え方は、アメリカ全土に定着しつつある。彼女の次の目標は、心の中の存在について考え始めてきた。どの曲のプロモーションビデオかは忘れてしまったが、あるビデオの中で、彼女は、キリストとのセックスシーンを想像できるような場面を作成した。キリスト教徒を中心に、悪評を得たこのビデオは多少陰りの出た彼女の人気に再び火をつけた。彼女は、自分の存在を神に近づけようとしたのだ。今後の彼女の動きに目が離せない。


4.映画「クレイマー・クレイマー」はなぜ,このようなタイトルがついたのか。(10点)
 「クレイマー・クレイマー」の原題は、"Kraimer vs Kraimer"(英語)。Kraimerの同発音で、Craimerという単語がある。この単語の意味は、要求者、請求者、申請者、法律用語で原告というものである。つまり、このタイトルの意味は、子供の親権をめぐっての父親クレイマーと母親クレイマーとのとの争いである、と同時に、クレイマー(要求者=原告)同士の争いであることを示している。

 来週は,休講にしましょうか。夏休みだし。ちょうど,4月末の墓参りの報告もしてないし。

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